
海外駐在や留学でお子さんが現地校やインターナショナルスクールへ通う場合、英文の予防接種証明書(予防接種履歴)が必要な場合があります。入学する予定の学校や教育委員会へ事前に確認しておきましょう。特にアメリカでは、はしか・風疹・おたふくかぜの予防接種が必須になっているようです(州によっても異なる)。また、海外で病気になった時に英文の予防接種証明書があるといざという時に助かります。どこで発行してもらうのか、取得方法と私が問い合わせた時のその機関の対応なども参考までに記載します。
もくじ
お住まいの自治体・保健所で取得
保健所にて英文の予防接種証明書の発行が可能なところがあります。お住まいの地区の保健所に問い合わせをしましょう。料金は発生しても無料または数百円の場合が多いようです。
私は現在中国上海に住んでいるため、一時帰国した時に実家のある保健所で子供の分の英文予防接種証明書を発行できるかな?と思い問い合わせをしたのですが、「予防接種を受けた時に住んでいた住所の管轄の保健所で、さらに定期接種のみの発行しかできない」とのことでした。
私の子供は私の実家には住んでいなかったので、断念。
そのため、日本に住んでいた時の区の保健所に問い合わせましたが残念ながらそこの保健所では英文での予防接種証明は発行していないとのことでした。
日系航空会社の赴任サービス
JALまたはANAのフライトを利用する場合、赴任向けのサービスが用意されています。
ただし、日本で発券した片道航空券(予約クラスの指定あり)の利用など、いくつか条件がありますのでそれに該当する方に限ります。
JALの赴任プランでは予防接種証明書・母子手帳・診断証明書の英訳サービスが用意されています。
※出発の15日営業日前までに申し込み
JAL赴任プラン
ANAでは赴任コンポのサービスコンポメニューに含まれています。
※出発の3週間前までに申し込み
ANAサービスコンポメニュー/予防接種証明・母子手帳英訳
ANA赴任コンポのご案内
各赴任サービスには、英訳の他にホテル前泊サービスや空港宅配サービスなどがあるため、航空券が赴任サービスに該当する場合は事前の申し込みをおすすめします。
また、小さなお子様連れ(同行の大人は1名)で海外への渡航が不慣れな方・乗り継ぎがある方(その他12際以上16歳未満の子供のみの渡航なども該当)は、搭乗時や乗り継ぎ時のサポートサービスを行うJALのファミリーサポートまたはANAエアポートサポートがおすすめです。
JALファミリーサービス
ANAエアポートサポート
JALファミリーサービスは赴任プランとは別に申し込みが必要になります。
ANAの場合、赴任コンポに海外ファミリーサポートが含まれております。
赴任コンポをご利用にならない場合は別途エアポートサポートをご利用ください。
小児科などの病院で取得
いくつかの病院へ問い合わせたところ、下記の通り対応は病院によってさまざまでした。
- 英文では発行できない
- その病院で接種した予防接種のみ証明書を発行
- 母子手帳を参照して他院の分も一式病院で作成可能
- 翻訳したものがあればそれにサインは可能※
※後述する「自分で作成後医師のサイン・押印」の項目をご参照ください
私が問い合わせした感触ですが、ほとんどの病院が「過去に例がないので、、、」というパターンがほとんど。
「証明書」という言葉自体がちょっと病院側にも身構えさせてしまうと思うのです。
おそらく、その書面にサインをして何かあったら責任を取れないから、というところだと思います。
正直なところ、どの予防接種を受けたか受けないかというのはそもそも母子手帳を元にしているわけですし、それで何か責任問題に発展するとは思えないですね。。そもそも予防接種自体、接種したから100%病気にかからないわけではないですしね。
また、文書作成料として1万円以上かかると言われたところもありました。
それから日本の病院に問い合わせをして感じたのは、融通が利かない・・・。
例えば、事前にメールで母子手帳のデータを送りたいと伝えたところ、「メールは受け付けていません、持参してください」。
・・・なんだか、今時どうなんですか、こういうの?!と思ってしまいました。
日本の病院、こういうところを改善してほしいです。。。
まずは予防接種を受けたかかりつけの病院へ問い合わせをしてみてましょう。
トラベルクリニック
旅行向けの予防接種を専門に扱っているようなトラベルクリニックでは、英文予防接種証明書を発行してくれるところがあります。
私が利用したことのあるトラベルクリニックに問い合わせたところ、ホームページから接種した予防接種の日付をそれぞれ入力して送信すれば後日サインしたものを発行してもらえるとのことでした。料金は約6,000円~13,000円。
しかし、私はそれを聞いて思ったのですが、自分で日付などを入力する作業があるのに、6,000円か。。一人ならまだしも、二人三人だとなかなかの金額です。
だったら自分で作成したほうがよくない?
ということで、私は自分で作成することに決めました。
自分で作成後医師のサイン・押印
作成時間は30分ほどといったところです。
見本はこちら↓をご参照ください。
日本の病院にいくつか問い合わせをしましたが、サイン・押印してくれる病院はなかなか見つかりませんでした。
私は無料でサインしていただきましたが、病院によっては料金が発生するかもしれません。
私が作成してサインをしてもらった書面は、念のためこれで問題ないか学校と提携しているエージェントに事前に確認しました。私が提出する学校は、「印鑑が押してあり、絶対にこのような形式じゃないとだめ!」というような感じではなく、「接種履歴が英語でわかれば特に細かい事は求めない」という印象でした。
学校によっては所定の書式があるようです。
まとめ
日本の病院では英文で発行してもらえるところが少ないので、下記の優先順位で検討してみることをおすすめします。
①日系航空会社利用で赴任サービスが利用できる→赴任サービスを利用して取得
②管轄の保健所に問い合わせる
③かかりつけの病院へ問い合わせる
④自作の書面を持参で病院にサインをもらえるなら自作する
⑤トラベルクリニックへ依頼
ただし、①が該当しない場合、出費が増えても構わないなら⑤トラベルクリニックへ依頼するほうがスムーズです。
やはりトラベルクリニックは、予防接種の英訳を通常業務の一部としてあるので、安心感はありますね。
以上、参考になりましたら幸いです。
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